CASE

症例紹介

  • 歯根端切除術

セラミックの被せ物がしている歯が腫れて揺れている。歯根端切除術にて対応した症例。

性別 女性
通院回数 3回(初診+歯根端切除術+抜糸)
通院目的 疲れた時に左上奥歯が腫れて痛む。被せ物を外さずに治療して欲しい。
処置内容 歯根端切除術
費用 165,000円(※治療当時の費用になります。)
備考 根尖病変が上顎洞底を押し上げている。歯牙動揺あり。被せ物を外さずに治療希望。

初診

患者さんは、「疲れた時に左上奥歯が腫れて痛む。」とかかりつけ歯科医院に来院されましたが。
ここ2.3年前に再根管治療をして自費の被せ物をしていた歯で、できる限り被せ物を外さずに治療してほしいとのご希望もあったため、かかりつけ歯科医院より当院へ紹介されて来院されました。

口腔内診査では、患歯である左上5は金属の上にセラミック(メタルボンド)クラウンが装着されており、ポケットはありませんでしたが、咬合痛と動揺があり、側方運動時には力がかかり左右に揺れていました。
CTでは、頬側の骨が失われており、上顎洞底粘膜を押し上げるような根尖病変が確認できました。

治療方針として
①経過観察(何かあれば抜歯前提で治療介入)
②抜歯
③治療(再根管治療・歯根端切除術)
などのついてのメリットデメリットについてお伝えしました。

2年前に再根管治療と自費の補綴がされていおり・歯茎と口腔内の交通路ができていることも踏まえて治療方針についてご相談したところ、患者さんは歯根端切除術をご希望されました。
次回より治療を進めていくことをお伝えし、診察を終了いたしました。

 

 

治療(左上5歯根端切除術)

浸潤麻酔をしてから、歯肉を切開剥離し、歯や骨から感染している組織を除去し、根尖部を切断し染め出した後、破折がないかを確認しました。
破折線はなかったため、逆根管形成および逆根管充填(MTAセメント)し、縫合しました。

 

 

 

抜糸

術後1週間で来院いただいたき、抜糸を行い術野の洗浄を行いました。
ここから病変がどうなっていくか患者さんと一緒にみていくことをお伝えし、終了いたしました。

 

 

経過観察(術後1年)

術後1年の経過観察時のCT撮影では、根尖病変の治癒傾向がみられ、元々あった歯の動揺や痛みは消えていました。

 

 

「初めは歯茎を切って病気をとると聞いて、びっくりしましたが、今はなんともないです。ありがとうございます!」とのお言葉をいただきました。

被せ物を外さずに治療ができる場合もありますし、どうしても治療の成功率を上げるために被せ物を外さなければならない場合もあります。
今回は歯根端切除術により、被せ物を外さずに歯を無事に保存できたことを嬉しく思います。
引き続き大切な歯を少しでも残せるように日々精進してまいります。

※これらすべての口腔内写真やX線写真・CT画像は、歯の保存治療普及のため、患者さんに掲出の同意を得ております。

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