歯内療法とは
歯内療法とは、大きなむし歯などが原因で、歯の神経や歯根の先に生じる「痛み」や「症状」に対する治療です。俗に「歯の根の治療」「神経の処置」などと言われ、患者さんにとっては何回も歯科医院に通わなくてはならない治療と認識されています。また、再治療が多いことでも知られており、治療後数年経ってから、「被せ物をした歯がまた痛み出した」という声は後を絶ちません。
そもそも、この痛みや症状を生み出している原因はなんなのでしょうか?Kakehashiらが1965年に発表した論文(1)には、「歯髄の治癒に最も影響を与える要因は細菌である」という旨が書かれており、この病気の原因が細菌であることが知られることとなりました。
つまり、細菌を歯の中に入れないようにした上で、細菌を取り除く治療することが、この病気を治す上で一番大切であると言えます。
しかし、口の中には多くの細菌が生息しており、舌や唾液、吸ったり吐いたりする息の中にも存在しています。吹田市江坂にある当クリニックではラバーダム防湿を始め、使用する器具の滅菌、使い捨て器具の使用などを行い、歯の中に可能な限り細菌が侵入しないような配慮を全ての治療において必ず行います。
一本でも多くご自身の歯が残り、患者さんのQuality Of Life(生活の質)が向上するように、地域のかかりつけ歯科医院の先生と連携をとりながら、日々治療に当たっております。
参考文献
1. Kakehashi S, Stanley HR, Fitzgerald RJ. The effects of surgical exposures of dental pulps in germ-free and conventional laboratory rats. Oral Surg Oral Med Oral Pathol 1965;20:340–9.