CASE

症例紹介

  • 歯根端切除術

他院で歯根端切除術を受けた歯から膿が出てきた。再歯根端切除術で対応し治癒したケース。

通院時の年齢 69歳
性別 女性
通院回数 3回(初診+再歯根端切除術+抜糸)
通院目的 一度歯根端切除術を行った歯が膿んでいる。抜歯せずに歯を残したい。
処置内容 再歯根端切除術
費用 187,000円(※治療当時の費用になります。)
備考 近心頬側根のみ病変あり。以前に歯根端切除術をうけたが病変が再発。

根の先の病変を治療する手段の中には、外科的に直接取り除く方法である歯根端切除術があります。
根管治療しても病変が治らない歯や、材料が根の外に出てしまっている歯などが適応になります。
CBCTを用いて事前に綿密な診査を行い、マイクロスコープや超音波チップを用いて精密に病変の原因を探索・除去し、MTAセメントやバイオセラミック材料などにより根管を緊密に封鎖するなどの配慮をした歯根端切除術の成功率は、90%を超えます。
しかし、ただ根の先を切っただけで病変の原因の除去が不十分なケースや、出血のコントロールがうまくいかずに根管に詰める材料が感染を起こしているようなケースでは、病変が再発したりすることもしばしば起こります。
今回は一度歯根端切除術を行ったが再び膿んでいた歯に対して、再度歯根端切除術を行った症例をご紹介します。

 

初診

患者さんは、10年以上前に左上の奥歯の神経を抜いて銀のクラウンを被せました。
ここ最近被っていた銀歯をセラミッククラウンにやりかえましたが、半年後に鼻の横あたりに痛みが出て歯科を受診しました。
根の先に病変があるとのことで、歯根端切除術を勧められ治療を受けましたが、ニキビから膿が出てくるようになりました。
再度歯科を受診したところ「一度切開したものはもう一度切開できない。あとは抜くしかない。」と言われ、抗生物質を3日分処方され様子を見るように指示を受けました。
それからずっと、少しずつではあるが膿が出ていたため、根本的治療を受けたいという希望で当院に来院されました。

口腔内診査では、患歯である左上6には、ポケットはありませんでしたが、頬側が腫脹しており、CT上では切断された近心頬側根に根尖病変が確認できました。

治療方針として
①経過観察(何かあれば抜歯前提で治療介入)
②抜歯
③治療(再根管治療・歯根端切除術)
などのついてのメリットデメリットについてお伝えしました。

最近自費の補綴がされており、一度歯根端切除術がされている近心頬側根にのみに病変があることも踏まえて治療方針についてご相談したところ、患者さんは再歯根端切除術をご希望されました。
次回より治療を進めていくことをお伝えし、診察を終了いたしました。

 

 

治療(左上6再歯根端切除術)

浸潤麻酔をしてから、歯肉を切開剥離し、歯や骨から感染している組織を除去しました。
以前の治療にて切断されている根尖部を染め出すと、イスムスも含め未処置の根管が確認できたため、逆根管形成およびMTAセメントによる逆根管充填を行い、縫合しました。

 

 

 

抜糸

術後1週間で来院いただいたき、抜糸を行い術野の洗浄を行いました。
ここから病変がどうなっていくか患者さんと一緒にみていくことをお伝えし、終了いたしました。

 

 

経過観察(術後1年)

術後1年の経過観察時のCT撮影では、根尖病変の治癒が確認できました。

 

 

患者さんからは「本来歯医者に行くのは嫌なものですが、こちらに来るのが楽しみですらありました。ありがとうございました。」と、とても嬉しいお言葉をいただきました。

一度、歯根端切除術を行った歯であっても、状態次第では残せる可能性があります。
なんとかを無事に保存でき、患者さんにも喜んでもらえて、ありがたいです。
引き続き大切な歯を少しでも残せるように日々精進してまいります。

※これらすべての口腔内写真やX線写真・CT画像は、歯の保存治療普及のため、患者さんに掲出の同意を得ております。

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