CASE

症例紹介

  • 根管治療

垂直性の深い歯周ポケットがある揺れている歯、なんとか残したい。根管治療により治癒した症例。

通院時の年齢 41歳
性別 男性
通院回数 4回(初診+根管治療・破折修復+根管形成・洗浄+根管充填・支台築造)
通院目的 抜歯と言われている歯をなんとか残してほしい。
処置内容 根管治療+支台築造
費用 165,000円+22,000円(※治療当時の費用になります。)
備考 遠心に10mmの歯周ポケット。2度の動揺。エンドペリオ病変、歯根破折の疑い。

初診

患者さんは、2ヶ月前に右下第一大臼歯に激痛がありかかりつけ歯科を受診したが、問題無しと診断されました。
その1ヶ月後には歯茎が腫れ出し、さらに1ヶ月後の定期検診では急激に歯槽骨が溶けているとわかり、このままでは抜歯になると説明を受けました。
根管治療や歯周組織再生療法等について提案がありましたが、なんとか残す方法がないかとお調べになられて、ご紹介状をお持ちの上で当院に来院されました。

右下6は5年前に作製されたセラミックのオンレーが装着されていました。
診査診断を行ったところ頬側の歯茎が腫れており、遠心に10mmを超える歯周ポケット、2度の動揺、強い打診痛がありました。
CTを確認すると、遠心根の周辺が根尖から歯頚部までの大きな骨欠損があり、エンドペリオ病変あるいは歯根破折が疑われました。

患者さんには、まずは根管治療を行い、それでも治癒しなかった場合は歯根端切除術、場合によっては歯周組織再生療法が必要にある可能性について説明しました。
状況からは抜歯の選択肢もありましたが、「なんとか歯を残して欲しい。」との希望があり、次回より根管治療を行うことになりました。

 

 

治療1回目(根管治療・破折部修復)

まず麻酔を十分に行い、セラミックオンレーや虫歯を除去し、レジンで隔壁を行ったのち、ラバーダム防湿をしていきました。
遠心に破折線がみられたため、染め出しをしながら超音波チップで慎重に割れている部分を除去し、スーパーボンドにて修復を行いました。
遠心根の根尖孔を穿通すると、大量に排膿してきたため、根管形成・洗浄を行いながら排膿を吸引し続けました。
一旦排膿がある程度落ち着いたため、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて洗浄を行ったのち、水酸化カルシウムを貼薬し、仮蓋をして終了しました。

治療2回目(根管形成・洗浄)
2回目来院時は、まだ前回よりは改善してはいるものの、軽度自発痛・打診痛・動揺はまだありました。
浸潤麻酔をしラバーダム防湿をした後、遠心根の根尖部を触るとまだ排膿がみられました。
ニッケルチタンファイルをにて追加で拡大形成を行い、通常より多めに次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて攪拌・洗浄を行ったのち、水酸化カルシウムを貼薬し、仮蓋をして終了しました。

治療3回目(根管充填・支台築造)
3回目来院時では、痛みや動揺もなくなっておりました。
浸潤麻酔をしラバーダム防湿をした後、次亜塩素酸ナトリウム水溶液とEDTAにて攪拌洗浄を行いました。
ガッタパーチャポイントとバイオセラミックシーラーで根管充填を行ったのち、レジンコアとファイバーポストを用いた支台築造を行いました。
今後は病変の治癒を見ながら、経過を追っていくことをご説明し、治療を終了いたしました。

 

 

経過観察(1年)

術後1年の経過観察では、病変が治癒しておりました。

「抜歯と言われていた歯でしたが今は無事に咬めています!ありがとうございます!」とのお言葉をいただきました。

部分的な破折、エンドペリオ病変など予後に影響を与える因子がありましたが、今のところ無事に病気が治って機能してくれていること、とても嬉しく思います。
引き続き、大切な歯を少しでも残せるように、日々精進してまいります。

※これらすべてのX線写真やCT画像は、歯の保存治療普及のため、患者さんに掲出の同意を得ております。

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